パトロンとは

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パトロンとは千円単位のやり取りには似つかわしくない言葉だ。やはり、万円単位でこそのものだろう。
数千円でプチ援交を楽しんでいる僕には、パトロンとは遥か彼方にそびえるリッチな大人たちの世界だ。
「いやいや、アタシはおじさんのことをパトロンだと思っているよ！」
よくプチ援交で遊ぶＪＫのえるちゃんにそんなことを言われる。
プチ援交とは「ぐへへへ、お前の瑞々しい体を俺の毒々しい体で犯してやるぜ！」的なウルトラハードコアな援助交際とは程遠く、「僕は女の子と見つめ合えるだけで満足なんだな」的なお花畑なデート援よりはまだ肉感的な遊戯だ。
そうは言っても、手のひらマッサージしてもらったりあすなろ抱きさせてもらったり、子供のお遊び的なものだ。でも、僕はこれで十分なのである。パトロン世界からは程遠いところにいる子供なのだから。
月末の水曜日に僕はえるちゃんとプチ援交を楽しんでいる。えるちゃんもまるで部活動の延長のようなノリで付き合ってくれるから後ろめたさも全く沸かない。プチなのでお小遣いも万単位まで行かない。お財布にも優しい。えるちゃん自身も、さすがに初めての男の前で脱いだりするのは抵抗があるそうで、プチに押しとどめているそうだ。
「おじさんからもらうお小遣いはちゃんと貯金してるんだよ」
今はまだ使わないけど、いずれきっとお金が必要になる時が来る。その時にプチで積み立てたお金に助けられるシーンがあるはずだ。
「その時初めて、おじさんのことをパトロンと感謝するんだろうなーって」
パトロンとは未来への投資である。今はまだ、子供っぽいえるちゃんだが、数年後には成長して垢抜けた姿となっていることだろう。
まあ、そんな長期的視野でえるちゃんとプチをしているわけではないのだけど、将来、大人になったえるちゃんと体を交える自分を想像してみたりする。
えるちゃんのパトロンになった価値がわかるのは、そんな先の事ではないはずだ。えるちゃんへの投資はその時に返してもらおう。
でも、その頃には別のＪＫとプチをしているような気もするな、と僕はえるちゃんと指相撲をしながら思った。
割り切り
割り切りの意味