FTMのエピテーゼ

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父親は僕が20歳になった頃に病気で早世した。それ以来、母親は再婚もせずに以降は独身を貫いてきた。
僕も独立して結婚もして、一国一城の主となっている。そして、老齢の母親と老朽化が進んだ実家を慮って何度も同居を勧めたのだが、母親は頑なに拒んだ。父親との思い出が詰まった家を離れたくなかったんだと思う。
ただ、息子の僕から見て円満な夫婦関係には見えなかった。表立って喧嘩したり罵り合ったりすることこそなかったものの、仲睦まじいようには見えなかった。子供心に両親の間に距離を感じていたのである。
葬式の時も、母親は涙一つ見せなかった。傍から見れば気丈な女性に見えたかもしれないが、僕からすれば母親にとっては知り合いの一人が亡くなっただけにすぎないように見えた。だから、この家を離れたくない母親の気持ちが今ひとつわからなかったのである。
そんな母親が先日亡くなった。末期の言葉は「いい人生だったと思う」だった。
旦那に先立たれて、息子の誘いも断って一人で生きてきた母親にとって「いい人生」とはどう言う意味なのだろう?
そんなことを考えながら実家で遺品整理をしていると、隠すように置かれていた箱の中からある物が出てきた。昔でいうところの「張り型」だ。父親が亡くなって母はこんなもので自分を慰めていたのか・・・と思っていたが、家計簿と領収書から、実はそれはFTMのエピテーゼであることが分かった。アタッチメントで股間に取り付けられるタイプのやつだ。そこから母親の日記などから雪崩れるように彼女の真の姿が見えてきた。
母親はFTMだったのだ。そして父親とは偽装結婚だった。僕が感じていた夫婦の距離感の正体がそれだ。
やがて父親が亡くなり、僕が独立すると、彼女は母親から一人のFTMへと戻った。夜な夜なFTMのエピテーゼをつけて遊んでいたらしい。僕との同居を拒否したのはそれが理由だったのだろう。
「そんな私も妻となり母親となり女性と男性の幸福の両方を味わえたことは幸せなことだったと思う」
日記の最後にはそう綴られていた。FTMにとっては男性との性交から生まれる子供と言う存在はイレギュラーなものであろう。しかし、そんな存在を彼女が受け入れてくれていたことに感謝しつつ、僕は彼女の骨壺の中にFTMのエピテーゼを入れてあげた。
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